原子番号111 レントゲニウム

原子番号111,レントゲニウムの名前の由来となったレントゲンの写真です.レントゲニウムはドイツの重イオン研究所において1994年にホフマン,アルムブルスター,ミュンツェンベルクらのグループにより合成されました.元素の名はX線の発見者であるレントゲンに由来します.

Element Cube_レントゲニウム

ドイツのグループは1994年,209Biに64Niを衝突させることで272Rgの合成に成功したものの,データの不足から新元素の発見とは認定されませんでした.そこで2002年に改めて同じ実験を充分な期間行い,3原子を合成しその崩壊を追うことで十分なデータを得て新元素の合成と認められました.

周期表のこの辺り以降の原子はどれも半減期が短く,しかも加速器を用いての原子生成が非常に稀にしか起こらないため,化学的な性質などを調べる実験はほぼ実行できず,その性質は確定していません.ただ理論計算は行われており,ある程度の予想はついています.

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