原子番号114 フレロビウム

原子番号114,フレロビウムの名前の由来となったロシア(ソ連)の核物理学者フリョロフの写真です.フレロビウムはロシアのドゥブナ合同原子核研究所においてオガネシアンらのグループにより合成されました.元素の名はこの研究がなされたドゥブナのフリョロフ原子核反応研究所(この名はもちろん設立者のフリョロフに由来)にちなみます.

Element Cube_フレロビウム

ロシアのグループは1998年,244Puに48Caを衝突させることで290Flの合成に成功,その後も各機関により追試が行われ,さまざまな同位体(と思われる原子)が生成されています.ただこの元素は非常に不安定な同位体やその励起状態の核異性体が存在したため,新元素との認定できるだけのデータが集まったのは2004〜2007年にかけての実験だとされています.

周期表のこの辺り以降の原子はどれも半減期が短く,しかも加速器を用いての原子生成が非常に稀にしか起こらないため,化学的な性質などを調べる実験はほぼ実行できず,その性質は確定していません.ただ理論計算は行われており,ある程度の予想はついています.

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